今回の記事では、国語の現代文を読むにあたって意識したほうが良い解き方を何点かに分けてまとめました。基本的に、模試の解説や過去問の解説などもこの解き方を知っている前提で書いていくため、解説を見る前に目を通しておいてください。
☆読解に大事なこと☆
・論理(①指示語②接続語③反復④言い換え⑤対比⑥因果関係)×前提知識
⇒「①指示語」とは、「この」や「そうした」、「このような」といった、それ以前に出てきた内容を省略して表す語句です。指示語が登場したら、一つ一つどの内容を指しているか確認していきましょう。
⇒「➁接続語」とは、「それゆえ」や「けれども」、「または」や「では」などの文章と文章を一定の論理に基づいて接続する語句です。接続語の意味を理解することで、文章の展開の仕方を理解することができます。
⇒「③反復」とは、本文内で同じ単語が繰り返し出てくることを指します。同じ単語が何度も繰り返されるということは、その単語はその文章のテーマに近いものであり、筆者の主張を読み取るカギとなるものなのです。
⇒「④言い換え」とは、語句を別の語句で言い換えることで、その内容を強調し、理解をしやすくし、印象付ける役割をします。例を挙げると、「拡大主義」という言葉を「外に広がっていく」や「周囲へ影響力を広げる」というようなことが言えます。
⇒「⑤対比」とは、反対のことを比較しているもののことを指します。例えば、日本と海外の対比といったものは現代文でもよく見られます。何と何の対比なのかを問う問題もあり、本文中の対比構造は意識して探しましょう。
⇒「⑥因果関係」とは、「Aである。それゆえBである」といったように、ある内容を根拠として一つの結果が導き出されている語句と語句の関係を指します。筆者の主張が表れているときが多いといえ、記述問題を解く際には特に意識することとなります。
➡これらの論理の上に、前提知識、つまりはいかにその本文に書かれている語句の意味や、テーマの内容を知っているのかというところが、現代文を解く上でもっとも重要なポイントであるといえます。
・1パラグラフ=1メッセージの原則
⇒1つ1つの段落のメッセージ「だけ」を読み取っていけば全体が理解できます。それらをつなぎ合わせていけばよいだけです。
⇒メッセージの在処を探すテクニック(表現)を覚えること、そして本文中から見つけ出すことが重要です。
・読解のための2つの質問:①「具体的には?」②「なぜ?」
⇒本文を読んでいく中で、この①と➁の質問を頭のなかで答えていきましょう。抽象的内容があり、それに具体的事例を当てはめることができればその内容を理解しているということができます。また、作者の主張やまとめなどがなぜそう言えるのか、という点を探しながら読むことで、主張やまとめの根拠を見つけやすくなります。
☆読解の手順☆
・まず文章のテーマを特定すること⇒設問をみるとテーマがわかることが多いです。設問では、作者の主張つまりはテーマに傍線部が引かれ設問として設定されていることが大半で、その理由や内容を本文中から探していくこととなります。テーマを理解しないで本文を読むことは難しいです。
・難解な文章(読みづらい文章)の場合:設問が素直な構造をしていることが多いです。
⇒読解の基本にしたがって理解していくことが重要です。意外に、設問の解答の根拠などが見つけやすく、傍線部の周辺をまとめれば解けるような場合もあります。見た目に騙されないようにしましょう。
・傍線部が文の一部なら、主語や目的語などを具体化すること。傍線部の論理構造は細かく分析することが必要となります。そしてその論理構造に従って、本文から必要な要素を抽出し、簡潔にまとめましょう。
以上が現代文を解いていくうえでの基本的なアプローチの仕方となります。この解き方は、選択問題や記述問題にかかわらず、そして共通テストや難関国公立大学に関係なくすべての現代文において共通する解き方です。
ぜひこれらの解き方を意識しながら、現代文に取り組んでいきましょう!!